本人から『声』を聞く


先日、市の教育委員会が主催の
『不登校について一緒に考える保護者交流会』に参加してきました。



今回の交流会では、
不登校を経験した方の「生の声」を聞くことができるということで、
ウキウキしながら(不謹慎な表現と感じる方がいたらごめんなさい)参加しました。



今まで『教員』として、さまざまなお子さん、ご家庭を見てきて
いろんな考えがあるんだなあと思っていました。

我が子が学校に行かない選択をして、いろんな葛藤がありました。
実際にその状況を経験しないとわからない、ということを痛感しました。

何か解決方向に進めたくて、
現在「不登校」のお子さんを育てている方との繋がりを作ったり、
“不登校でした”という人を紹介している番組や
自主制作のドキュメンタリー映画を見たこともありました。

しかし、実際に不登校を経験した方のお話を聞くことは初めてで。
どんな内容でお話ししてくださるのか、すごく興味があったんです。


不登校体験談


話してくださったのは20歳の女性。
小柄で可愛らしい方でした。


自己紹介から始まり、彼女の不登校の経緯
その経験から考える「不登校について」をお話ししてくれました。

・不登校になった背景について
・不登校時期の状態の推移
・その時の彼女の心の状態の移り変わり
・親の気持ち、やっていたこと
(スピーカーをやるということで両親に聞いてくださってた!)
・不登校からの出会い



一つ一つ丁寧に言葉を選んでお話ししてくれました。
・・・まだ20歳の女の子がここまで話してくれるなんて。

我が子が学校に行かなくなってからの3年間で
感じたこと・考えたことのほとんどを
彼女は自分の「不登校」という経験から、学んでいたんです。


彼女の話を聞いて


なるほど、と思うことがたくさんありました。
その中でも心に残ったものを少し紹介します。

1.安心安全でリラックスできる環境が必要


その中で、自分で選択し、自分で決めることが大切なんだと言っていました。
自分が安らげる(寝ることができる)場所があったから
少しずつ前に向いていけるようになったと。

何度も衝突はしたし、衝突すらできないこともあったけれど、
自分が夜に「少し家を出たい」と伝えたときに
「ドライブに行こうか?」と答えてくれるなど
私のためにやってくれているという安心感があったそうです。

2.不登校は〇〇

“困った人”ではなく“困っている人”


その困っているポイントは千差万別で、
私の話したことは数ある中の1つ。
だから、参考程度に・・・と。

3.人に頼る、頼られる


不登校からの出会いで、見える世界(考え方)が変わったそうです。

・中学時代の別室登校の友人の友人。
・中間教室(適応指導教室)での出会い。
・別室登校先で出会った同級生
・大学生の時に出会った人         
                      など。

人と人との繋がり、出会いで
「頼っていいんだ、頼られるのもいいんだ」
未来(先)のことを考えられるようになった、と話してくれました。

この交流会に参加して思うこと


参加して、本当によかったです。
彼女の話を聞いて、
不登校と呼ばれている彼らの状況や状態は
とても意味があるものなんだと思いました。

・自然
・朝、夜
・ざわざわしている場所
・静かな場所

その時にいる環境と本人の心はリンクしている。



もうだめ、何もかも嫌だ、というときは
部屋に「引きこもる」ことで自分の心を守り、
人とも話さない、音楽すら聞かなくなる。

でも、ふとした瞬間に「あ、音楽聴いてみよう」という気持ちになったり、
「外に出てみようかな」と変化していくこともある。

第三者から見たら止まっているようでも、
本人の中ではいろんな想いが渦巻いていて。
前に進むためのエネルギーを充電しているのだと感じました。


その変化をしっかりとキャッチしていきたいと思いました。
動こうとなった時に、サポートしていきたいとも思いました。


残念ながら、私の住んでいる地区…北海道は
子どもが安心・安全でリラックスできる場が少ないです。

しかも、核家族化・共働きが大勢を占めているので
気軽に相談することもできず、大人もどうしたら良いか分からない。
自分が頑張らねばならぬと思い込み、
深刻な複雑な事態になる傾向がある気がしています。


私自身、3年間かなり悩んできました。
こんな辛いこと、なんで私が!?
何がいけなかったんだ!?
と、どん底まで落ちました。

でも

1人じゃないんだよ、と伝えたい。
今ある悩みを少しでも緩和していきたい。
大人にも子どもにも寄り添い、
「この世界は優しく楽しいことで溢れているんだ」と
日常生活を通して伝えたい。

そういう思いを強くしました。
今年中に、この想いを形にします。



だから、あともうちょっとだけ休憩をして
また歩み始めますね♪

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